2017年6月21日。

よろしくない。もう、補講に関して何も申し出ていない学生に振り回されるのはやめよう。例年と同じ程度の重みで「第二法則の重要性」を述べるように戻す。そもそも、補講はもう明日。

第一法則の微分形は書いていないので、書く必要がある。そうしなければ、熱容量の定義(偏微分による)へ進めない。その後の展開、例えば、理想気体の断熱変化にも支障が出る。これを書いて置くと、後の展開に便利なので、再度の黒板に残すようにしよう。その類のものに、静水圧による仕事がある。それも同様にしよう。

準静的過程、可逆過程・不可逆過程などというものが出てくると、どうやら混乱するらしい。教科書の前書きの通り。しかし、過程途中で状態が決まっていないと、議論が進まない。もし、実現不可能な準静的過程を理解しようとして、前に進めなくなっているとしたら、議論が進まないから、過程の途中で状態量が決まると仮定すすると割り切って、当面は、習うより慣れろをやる積りになって下さい。

熱容量から入り、その中でエンタルピーを定義することにする。熱qを温度の変化量ΔTで割って、ΔT→0の極限を取ったものが熱容量。同じ温度変化であっても、qは過程によるので、熱容量Cも過程をしてしなければ決まらない。定積変化の場合は、V=一定、dV=0なのでw=0, dw=0。従って、第一法法則dU=dq+dwはdq=dUとなる。これから、定積熱容量CVは、状態量である内部エネルギーUの偏微分で表される。CV=(∂U/∂T)V。定圧変化(P=一定)の場合は、(準静的なので)dwは正水圧による仕事-Pdvになります。すると、第一法法則dU=dq+dwはdq=U-dw=U+PdV=d(U+PV)となり、エンタルピーH=U+PVを定義すると、dq=dHとなります。従って、CP=(∂H/∂T)P

次に、偏微分で一定に保つ変数を変えたときの公式の説明を行う。z(x+Δx,y(x+Δx,w)-z(x,y(x,w))をΔxが小さいとして展開することにより説明。z(x,y(x,w))でyを一定にしたときのxの変化に対する変化率とz(x,y(x,w))でwを一定にしたときの変化率の違い、ということも加える。純粋に数学的な問題としてやるのが私の流儀。その後、この応用としてCP-CVの計算ができることを言うが、計算は(時間の都合上)やらない。

ジュールの法則(理想気体の内部エネルギーに関する)。最初に、熱の仕事当量を求めるためのジュールの実験ではない、と。ついでに、その実験の困難さについて言及。理想気体については、U=U(T)あるいは(∂U/∂T)V=(∂U/∂T)P=0となるのがジュールの法則。ジュールの実験の説明をし、ジュールの法則を導く。もちろん、論理的にジュールの法則の導出はできるが、ここではジュールの実験がどういうもので、どんな結果になったかからせの説明だと、補足。その後、気体分子運動論的に考察を加えると、有益な知見が得られると言って、単原子分子理想気体、直線状分子理想気体、非直線状分子理想気体についての内部エネルギーを計算。分子間相互作用ないことから、内部エネルギーへの分子間ポテンシャルからの寄与(平均分子間距離に依存)がなく、体積依存がなくなることは、前置。分子内振動の寄与については後置。自由の凍結という概念を補足。

次の節は、比熱比の計算。まず、理想気体についてCP-CV=nRを導出。前節のUに対する結果を用いてCVを計算し、最終的に比熱比に。

相転移熱と反応熱は軽く。ただし、定温定圧で相変化が起きる場合に相転移が完了するために必要な熱のことだから、相転移熱(潜熱)はエントロピー変化となることは強調。また、反応には、定圧反応と定積反応があることにも言及。キルヒホッフの式については、エネルギー保存則に過ぎないから、説明を割愛、とした。ヘスの法則も同様、と言うのは言い忘れ。

最後に理想気体の断熱変化をやって終り。5分時間超過したが、明日の演習について話して終わり。